ベッカムと脇毛

2003年6月20日
■ベッカム!ベッカム!ベッッックハァーーームッ! って誰? という人が1年半前までは日本人の99%以上だったと思うわけです。それがあなた。何ですか今日の目覚ましテレビは。番組中30分はそれですよ。タマちゃんも押しのけて(そういや最近見ないな)。みんなそんなにベッカムが好きなのか! 呼ばれても無いのに成田空港まで迎えに行くなバカ! 実はベッカムって小学校のときパシリだったんだぜ、などとデマを広めたくなるくらいです。みんなダマされるな。テレビが大々的に取り上げるのは理由がある。だってTBCが呼んでるんだもん。大スポンサーの広告塔は取り上げないわけにはいかないわな。

■上と関連して、呉智英が朝日のコラムで「女性たちよ、脇毛を伸ばせ!」と先日書いていた。要するに、女性が脇毛を剃る文化は、アメリカからここ30年くらいの間に入ってきた文化で、日本もヨーロッパも元々はみんなボウボウだったのだ、という記事。ヴィクトリア夫人のドレスやら何やらが元は、日本人が脇毛脱毛に支払った金で賄われ、さらに日本にやってきたと言っちゃあ大騒ぎしてるって、何か腹立ってきませんか。俺だけですか。
■ゲッツ板谷のSPA!新連載がメチャクチャ笑える。1回目は「六本木ヒルズ」、2回目は「中谷彰宏」に、とにかく一方的に突然けんかを売る、という内容のコラム。へそ曲がり度が高い人なら共感すること多。

■PONG!の田代まさしとバカサイ3人組の座談会も笑。田代のテレビ復活をどうするかについて話しているのだが、志村けんのバカ殿において、入浴中のバカ殿の風呂を覗いて、「あにやってんだよ!」「殿!お久しぶりです」ってのはどうだ、とか。バカすぎる。

■前述のゲッツは、その連載を始めるにあたり、「加速度的に世間から嫌われていくだろうが、そのときは台所の排水孔で必要以上にくるくる回っている生ゴミのかけらを凝視し続けたりしてやり過ごすつもりだ」とのこと。

■喫煙者に対する世間の風が非常に厳しくなっている。先日、公園の道ばたに置いてある灰皿のところで一服していたら、自転車に乗ったおばさんが通りかかった。俺の前に来ると「くさいくさい!」と言いながら手で煙りを払う真似をして過ぎ去っていった。そこまでしなくても…、とも思ったが、二週間ほどやめていた時期には自分も他人の煙に非常に敏感になった記憶があり、「そうだよなあ。喫煙者に人権なんて無いよなあ」と消沈する。筒井康隆が書いた「最後の喫煙者」が現実化しつつある。今月でやめます。絶対。
■アンマンで爆発を起こした毎日新聞記者が特赦された。この爆発事故のニュースに最初に接したとき思ったのは「仕組まれたテロか」ということ。やがて事件が記者の不注意による爆発だったことが明らかになってからは「俺も同じ立場だったらやってたかもしれないな」と感じた。翌日から「記者なのに信じられない軽率さだ」とか「記者の風上にもおけない」としたり顔で言う人々がメディアに溢れたが、そこまでよく言えるな、と思いながら見ていた。作家の辺見庸は『単独発言』の中で、アフガン取材時に拾ったクラスター爆弾の破片を、10個持ち帰ったと書いている。今回爆発したのと同じ、クラスター爆弾を、だ。両者の違いは「爆発する」という機能が残存していたかどうかに過ぎない。辺見はその破片を、戦争に反対する集会で、聴衆に実際に触らせることでイラク戦の非人間性を理解してもらおうとしたと記している。観察力に欠けた一記者の失態を叩くならば、その爆弾を雨あられと人が住む地に降らせて、そしてこれからも降らせるだろう国への非難が前提に無ければ説得力がない。

■記憶のために記録しておく。

Yさんは、俺が社会人になりかけのときに働いた会社の社長だ。体はデカイし、性格は剛胆かつ繊細で、スポーツマン。週末には葉山の海でヨットを楽しむという、絵に描いたような格好いいオジサンだった。

魅力的な人物だったが、仕事にはとても厳しかった。結局俺は、その会社で半年間働いた結果、「君はこの仕事に向いていない。別のもっと違う、例えば公務員のような仕事についた方がいい」と言われ、そこを辞めた。辞めてしばらくの間は、Yさんとその会社を呪って過ごしていた。そして、いわゆる「創造的」な仕事は自分にはもう一生関係ない、これからはベルトコンベアーで流れてくる歯磨き粉のチューブにふたを取り付けるような仕事をして、一生を終えよう、と本気で思った。

しかし、その後紆余曲折を経て、俺はそのYさんと同じ業界で再び働くことになった。数年してから、一回だけ挨拶に行ったことがある。しばらく世間話をした後、「大人になったな」と一言いってくれた。そしてその後は、一度も会っていない。

先週末、机の上に一通の封書が届いていた。Yさんの会社からだった。開けてみるとYさんが病気のために急逝したという知らせだった。まだ50代だったはずだ。その会社を辞めるときに「人生に無駄な事は何もないんだ」と繰り返し話してくれたのを思い出した。

阿呆の休日3

2003年6月16日
■続きはいつかどこかで書きます。

■日常雑記。

補身鍋を食った。補身ってのは、犬のことだ。前に食ったことがある人から「トイレに行ったら店のウラからキャンッて鳴き声がした」とか「次の日、散歩中の犬に吠えられた」とかいろいろ聞いてたので、かなり楽しみにしていた。

店に行く前、とある飲み会で、今度、わんちゃんを食べるんだ、という話をしたところ、一人の婦女子が、信じられない、という発言。その発言に対し別の人が、「でもそれ用に育てられてるんだよ、きっと」と答えたところ、それならば仕方がないか、という場の雰囲気になり、小生、それは違うんじゃないの、と心の中で思う。食用に養殖されてる犬だろうが、チワワやゴールデンレトリーバーだろうが、食うときは食う。可愛いのと食いたいのは別の話で、牛や豚や馬も可愛いけど美味いし、マグロだって見方によっちゃあ可愛いではないか。

まあ、世間一般には、わんちゃんを食べるなんてトンデモナイと考える人もいることは確かだし、W杯のときに自粛しちゃったくらいだから、アングラな闇市みたいな店を期待してたのだが、実際は、ホテルの1Fにある清潔感溢れる韓国料理屋だった。メニューを見ても、犬鍋が、タラの鍋とかと一緒に写真入りですげえフツウに載ってる。味は、まあ、ゼラチン質のところが固い豚足って感じ。臭み消しのゴマの葉の匂いが強烈で、よくわからん味でした。

で、わんちゃん鍋をつつきながら、これまで食ったゲテモノの話になった。優勝したのは、ぱんぱかぱーん、はい、金魚鍋(カブトムシの幼虫入り)でした。お、おええ。

阿呆の休日(2)

2003年6月13日
しばし歩くと人気の全くない公園。そもそも住民がほとんどいない埋め立て地である。こんな所になぜ公園が造成されたのか全く分からない。自棄糞で作ったとしか思えない。ブランコが不吉な調子でキーキー揺れている。それを見ている内、鬱屈・内向しそうになったので、バイキンマンの口調で「はっひふっへほーっ」と言ってみたが、ますます鬱屈・内向。岩にしみ入る蝉の声。

やがて道路が工事で寸断されている場所にさしかかった。左手は倉庫。右は石ころだらけの海岸である。何者かに破られたフェンスをくぐって海辺に下りる。どぶ色の海水が広がっている。波打ち際には、笛吹ケトル、最近見ないカップ麺の容器、ビニル袋などが緑色の泡にまみれて打ち寄せられていた。三途の川ってこんなかしら。はるか遠く反対側の海岸にはふざけた銀色の球が脳天気に輝いている。最近できたテレビ局の建物だ。蟻のように人々が蝟集している。ソーダ水などを飲みながら。「あれがレインボーブリッジだよ」「わあパパきれいだねえ」などと会話をしているのだろうか。

荒れ果てた海岸をひたすら前進。目的地もわからぬまま。やがて、薄汚れたテントが見えてきた。こんな地獄のような場所に居住する人間がいるのか。近づいてみるとテントの脇には一目見て高級品としれる海釣り用の竿が数本。それも相当使い込まれている。世捨て人。そんな言葉が浮かぶ。魚を釣って暮らすならばもう少しマシなところがあるではないか。九十九里とか。それがこんな汚染魚しかいなさそうな海辺に何を好きこのんで暮らしているのか。どんな顔をしているの見てみたい。俺はリュックから竿とリールを取り出し釣りをするフリをしてその人物が現れるのを待つことにした。

阿呆の休日

2003年6月11日
3年前の夏の日曜日のことだ。あまりにヒマなんで何か趣味を持とう、と決意した。「湘南で毎週末サーフィンをしよう。モテそうだし」と思ったが、ボードが高そうなんで2秒であきらめ、検討の結果、「海釣りってイカしてるんじゃねえか。ダイナミックって感じ? ヘミングウェイっぽい?」と思い立ち、近所のホームセンターにダッシュ、安いリールと竿を購入し、一番近い海はどこだ、と地図を見た。東京湾しかねえ。地下鉄に乗り、午前11時には新木場駅に降り立った。ハラが減ったのでコンビニでパンと牛乳を購入、倉庫が立ち並ぶ、人通りのほとんど無い道を海に向かって歩いた。やがて見えてきた東京湾、巨大なテトラポッドの上に陣取り、パンを貪りながら竿にリールをとりつけ、ハゼ釣り用の仕掛けを海に投げ入れる。と、目の前の海の30メートルほど沖合で、ボラか何か、30センチほどの黒い魚が、バシャッと跳ねた。いいじゃん。釣ったろうじゃん。釣ってこます。と、がんばった。が、竿にかかるのは、ワケの分からない海草、腐ったようなコンビニ袋、首がとれた人形など、ガラクタばかり。魚は馬鹿にしたようにバシャバシャ跳ねるのだが、ちっとも釣れない。小一時間であきて、クダラネエやめだやめだ、だいいち暑くてやってらんない、と、エサのゴカイを海に投げ捨て、竿もへし折ろうと思ったが、それはもったいないのでリュックにしまい、まあ、折角なんで、あたりを散歩することにした。(続く)
特に書くこともないんで、あった事や頭に浮かんだ事を淡々と記します。

■所用で首相官邸の脇を歩いた。はーここに小泉さんはいるずらか。立派な建物じゃのう。そのあと記者会館とかいうとこにもぐり込んで食堂「スイス」でカツカレー食った。うまかった。

■ワールドカップから一年がたった。よく知らないけど。日本代表とジーコのがんばりに期待したい。松井にもがんばってほしい。それとイチローやYAWARAちゃんやドクター中松なんかにもがんばってほしい。

■読んでくれる人に申し訳ないんでサラリーマン川柳でも書きます。

 運動会 二日遅れの 筋肉痛
 地下鉄で 座りたいけど 座れない
 新聞紙 回収する日に 朝寝坊
 ワイシャツが 部屋で干したら 臭かった
 合コンの 話が来ない いつからか
 トーストを 頬張りながら 走りたい
 カップ麺 三分待って いただきます
■『マトリックス・リローディッド』を見た。キアヌ・リーブス演じるネオは、中堅ゼネコンのサラリーマン。仕事はイマイチだけれど釣りの腕は天下一品だ。今作では釣り仲間のスーさん(実は社長)とカジキマグロを釣りにハワイへ。涙あり笑いありのコメディー。オススメです。

■ウソ。

■マトリックスの観客、今週末だけで130万人だって。日本の人口が1億3000万人だから100人に1人は見た計算だ。すげえ。予想通りというか、あのサングラスも売れまくってるそうだ。サングラス買う前にてめえのツラを考えやがれってんだ。でもちょっとカッコイイかも。何だかんだ見に行ってしまうに違いない。8月頃に。

昼飯のモンダイ。

2003年6月6日
■昼飯。拙僧の家の近くのスーパーには弁当が各種置いてあり、それも「抗酸化弁当」(ただのシャケ弁)とか「髪の毛ふさふさ弁当」(ヒジキたくさん)とか「スーパーモデル弁当」(量が半分)とか、なめくさった名前がついてやがり、買いに行くたびに「武士が『スーパーモデル弁当ください』なんて言えるかこのタワケが。斬る。」と刀を抜きそうになる、が、そこは私も大人。刀も無えし。実際は、出来る限りキュートな感じで「血液サラサラ弁当くだしゃい。おミソ汁もね」などと店員に呟くのです。弱。

南ベトナム天然水

2003年6月5日
■あるオヤジ週刊誌の編集方針は「金と女と出世」である、というのはよく知られた話だが、わいの日記も気づいたらそればっかし。すっかり生粋の蔵出しのサラリーマンに成り上がりやした。おほほほほ。

■町田康の小説に「六甲の虚しい水」というのが出てきてオモチロかった。以上。

■「消臭力」とか黄桜酒造の「呑キング」とか、絶対、ネーミングの会議で、「うーん、どうよ、長州力とひっかけて、ショウシュウリキ!ってのは」「おもろい!さすがヤマちゃん」てな感じで適当に決まったに間違いない。
■いつものように。寝っ転がってテレビを見てたら、六本木ヒルズを歩いている女の人をつかまえて、あんたの身に付けてるもの全部でいくらか教えろ、という主旨の番組をやっていて、小生と同い年の女人が、着物・宝飾類・履物・手提げ鞄、締めて合計780万円也、いちばん高額な人として賞賛、絶賛、崇拝されていた。拙者の服装を鑑みるに、ティーシャーツは知人から貰った新日本プロレスの若手が着てるやつ、ジーパンはユニクロで3900円、靴は1500円の中国製スニーカー、靴下は100円ショップで購入、合計しても6500円なのであった。毎日毎日泥にまみれて働いているそれがしと、チワワを連れて平日の日中六本木ヒルズをお散歩されてる同年の女子の間に、いつのまにどのような違いがあってこれだけの差が生まれたのか、奇妙、奇天烈、ぢっと手をみる。
■お久しぶりです。

■今日、上司宛にぷらっと訪ねてきた人がいて、不在をつげると、じゃあ名刺だけでも渡しといてくれ、というので受け取った。ら、某超大物映画プロデューサーの名前、そういや見たことあるよこの人の顔、と思って。に、しても小柄で気さくな感じなんで、一見は文具の出入り業者みたいな雰囲気。人はみかけによらん。

■深夜、椎名誠の書いた、働く青年が耳の聞こえない事務員の女の子に恋する、感動的な短編が急に読みたくなり、家中をひっくり返して、その文庫を探すが、部屋がメチャクチャ散らかっただけに終わる。

■近くの公園のベンチの脇に、これ以上ないくらい立派なうんこが落ちていて、それはもう、アーティストが精魂込めて作ったオブジェに違いない、と確信させるほどの存在感を放っていた。が、フェイクではなく、リアル・排泄物であることは、何匹もハエがたかっていることから明白であり、に、しても、こんな明るいところに落ちているワケだから犬のものだろうが、飼い主も、あまりの大きさに片づける(=持って帰る)ことを断念したのであろう、と思索。我がふるさとでは、地面のほとんどが畑や農道なので、犬のバカが用をたしても、その辺の土をかけるだけで微生物が分解・リサイクルしてくれるため、持ち帰る、という風習は無く、結果、遊んでいて転ぶと、手にべったりペーストがついて、その瞬間から缶けり遊びが、「犬の糞なすりっこ」に変わる、という幼少の思い出を誰もが持っている、ということなど考えながら、タバコ一本吸う。6月でやめるぞ。おー。

今日の日記

2003年5月17日
今日も明日も出社!
やったあ!! やっぱりお菓子はナボナだね!

そんなわけで明日また。
■名刺入れを無くしちゃって、しばらく手帳で代用してたんだが、ちょっと大事なお客さんのところへ行く用があり、文房具屋に売ってねえかなと入る。あった! しかも1300円と安い。安いだけあって、チャチいけどまあいいだろ、と思い購入。で、早速、手帳に挟んでおいた名刺を入れる。入らない。もう一回入れる。入らない。小っせえよ! 名刺入れが名刺より小さいなんてありえねえだろフツウ! 安くしようって心意気はいいが、ワケわかんねえコスト削減すんなよ! 約束の時間が迫っており、仕方ないんで無理矢理はしを折って自分の名刺を押し込む。いまのところ、名刺入れではなく名刺ばさみとして機能。

■道を歩いていたら45歳くらいの女性にいきなり「こっちから帰れますか?」と突然聞かれ、うろたえる。「ええと、どちらにお帰りですかね……」「あらやだ、ホッホッホ、駅はこちらから行けますか?」「ああ、歩いて5分くらいですよ」。その人と別れてしばらく考えていたのだが、「私はどこに帰ればいいんですかね」と聞かれなくて良かった、と思う。

■再来週、また高校時代の友人の結婚式があって、その2次会で出し物をやることになった。その出し物の件で、友人のSからメールが来た。

「長淵の『とんぼ』の音源持ってない?」

「ない」と一言で返事。

したら数日後再び、

「長淵の『とんぼ』の音源」

という題のメールがSから。

「間違った。×淵→○渕。直さないとバチがあたりそうな気が…」

たしかに。
怒らせるとしつこそうだし。
その気持ちはよくわかる。

(ファンの方いたらごめんなさい)
■ライフルを持ったベッキーに追い回される。

■こんばんは。忙しいです。さっき麻婆丼に高菜と玉子をトッピングしたのを食ってきました。2分で。

■実家で。3歳になったばっかの姪を連れてゴルフの打ちっ放しに行ってきた。しばらくおとなしく見てたが、俺のスイングに合わせて、「みちゅいーしゅみともーびじゃかーど!」と連呼し始めた。やめれ、とも言えず周りのオジサン達も苦笑。帰りの車では「えぬ!えぬ!」と叫ぶから何だ?と思って窓の外を見たら「National」の看板。テレビって怖いですね。

■いや、ゴルフなんてやんないよ。多分一生。父親につきあっただけっす。

■仕事のTODOリストを作ろうと決意、まずは緊急度A(明日までに片づける必要あり)の仕事を書き出していったが、35個目でどうでもよくなる。むかし大学の先輩が「タイのちっちゃい島に行ったらよー、大蛇を首に巻いて、写真撮れ、撮れって言ってくるオッサンがいて、それで稼いでんだよ。このオッサン一生これやってんだろーなー、んで昼間はビーチで女の子ナンパしてんだろーなー、と思ったら、日本に帰って就職したくなくなったよ」と言ってたのをフト思い出した。

■かといって仕事がくだらんワケでは全くない。スリリングすぎるくらいだ。
■なんかモテないネタが続いてるんで、二日前に書いた本、「ほんとは自分で買ったんだろ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、違うって! ホントにもらったんだって!(空港でパンツから大麻が出てきたときの勝新の口調で)

モテないネタが書きやすいのは、多分この名前のせいだ。名前が本質を定義するのだ。例えば俺のハンドルネームが「白鳥光一郎」とか「ルードヴィッヒ・K・聖矢」みたいな、美少年アニメキャラ風の名前だったら、きっとカッコイイ、背景はバラの花って感じの日記になるはず。

で、とりあえず新しい名前を3つ考えてみました。

パルテノン小林
ザビエル古賀
山田ハワイ

いかん。進歩がない。これじゃたけし軍団か、太った振り付け師だ。で、いろいろ考えたあげく、

窪塚洋介山

に決めました。よろしく!


と思ったら、システム上変えられないみたい。うう、この名前のままか。


■今週の「AERA」の20代リポートを立ち読み。AERAの記事は薄くてどうも買う気にならん。それによれば20代の女性の現在8割の人につきあってる人がいて、さらに4人に1人は既婚者とつきあった経験があるそうだ。そして割合は忘れたけどみんな結構二股どころか3、4人同時進行したり遊びでいろいろしているそうだ。まったく日本はどうなってるんだ! そんなに乱れているのか! 俺のところにはなぜその影響が無いんだ! と本屋で一人怒る。大学生のとき、同級生の女子はよく年上の社会人になびいていた。「同級生の男なんて貧乏だし相手にならないわ、ふん、やっぱり代理店の彼は遊び方も違う」てな感じ。チキショーいまに見てろよ俺だって社会人になればワンギャルみたいな子をはべらして、と思っていたが、社会人生活はや数年、いつまでたってもそのような兆候はかけらも見えない。人生アミダくじのどこかで選択を誤ったのか。このようなやるせない思い(被害妄想)を同じように抱いている新聞記者の友人と先日酒を飲んだ。話題はもっぱら「なぜ僕らはモテないのか」について。結論は「生真面目だから」に落ち着く。二人で「ワルになろう」と誓う。

ライ麦畑の思い出

2003年5月13日
村上春樹訳の『ライ麦畑で捕まえて』が話題だ。原著の『The Catcher in the Rye』は俺が唯一原文で読んだ洋書である。大学の授業でテキストに使われたのだ。ほとんどの授業に出なかった俺が、その授業だけは好きで一回も欠席しなかったのは、先生が実に魅力的なジイさんだったからである。

最初の授業でその人は、昨夜飲み過ぎて帰宅し、怒って出てきた奥さんの顔に玄関先でゲロをぶちまけた、という話をした。それだけで俺はその人が好きになった。

その教師は英米文学の翻訳者として良く知られる人物で、ウィリアム・バロウズやポール・ボウルズ、P・Kディックなどの作品をいくつも訳していたことを後に知るが、そのときは「面白いジイさんだなあ」としか感じなかった。授業でも生徒の訳が文学的かどうかで評価を決めた。正確な直訳よりも気の利いた表現を好んだ。

そして何より授業の合間に挟まれる余談がいつも面白かった。

「昨夜、新大久保を歩いていたら街娼に声をかけられましてね(生徒ひく)。お金がないから断ったんだけど、気をつけないとね。ああいうときに連れて行かれるホテルにはカメラがあるから(生徒笑)。僕らみたいな商売がとくに危ない。英文科でも脅迫されてる先生がいました」

『ライ麦畑』の主人公、ホールデンがそのまま年をとったような不良ジイさんだった。こういうジイさんになれるのなら年をとるのも悪くない、と今でも思う。

新聞広告と暗黒日記

2003年5月12日
■日曜。13時30分起床。休日に午後まで寝ていると何か損した気分になる。所用で地下鉄に乗り九段下へ。電車の中で新聞を読む。日曜の新聞広告には新刊書籍の広告がたくさん出ている。『物凄い精力剤を見つけた!』というタイトルの本があって、そこまで断言されると読んでみるかという気になる。しかし俺の家の本棚には知り合いからもらった『モテる技術』と『女性の口説き方100』という本もあって(決して自分で買ったわけではない)、そんな本ばかり集めている男の部屋っつうのはいかがなものか、と思う。

■家の掃除をしてたらタンスの奥から「暗黒日記」を発見。むかし、就職活動中にメランコリックになって酔っぱらいながら2ヶ月ほど書いた、闇の時代の記録。

<○月○日。面接に行く。しかし俺の一番いけないパターンが出てしまった。緊張して自分でも何を言ってるのか途中でわからなくなる。社長からは「君という人間が見えない」と言われますます土壺にはまる。絶対落ちた。やけ酒。○月○日。二日酔い。気分が悪い。何もやる気がせずカーテンも閉め切ってじっと布団の中で丸まっている……。「希望」「幸福」関係の言葉とはまったく無縁の毎日だ。○月○日。神戸で少年が捕まった。ありえないが、夢遊病で俺がやったんじゃないか、と心配になっていただけに少しほっとする……>

暗い。アブない。またタンスの奥底に封印する。

カツ丼と誕生日と猫

2003年5月10日
■書くことがない。ないよ。会社と家の往復の毎日だ。かつて椎名誠は「俺はカツ丼を食うだけで30枚の原稿を書ける」と言ったとか。東海林さだおさんの食べ物コラムも面白いよねえ。私を束ねないで! あらせいとうの花のように……、と呟く日々。

■去年の手帳を見てたらかつての同僚の誕生日だったことを発見、電話する。「おお、どうした」「いや、今日お前の誕生日だろ」「そうなんよ! さすがやなお前はええやつや」「金貸してたのも思い出した」。来週返してもらうことに。

■借りてきた猫のようにおとなしい、とか言うけど猫、借りるかフツウ。

■地元のワインバーでワイン4杯とキャベツとソーセージ煮込みを食。2052円。相変わらず客がいない。金曜の夜なのに12時過ぎたら俺一人。店主も悩んでおり窮余の策としてPCを購入、ホームページをつくるとのこと。検索エンジンで上位にひっかかるためのコツを伝授。

■新人アルバイトに学生時代AV男優をしていたと軽いノリで告白される。前から「どっかでこいつのこと見たことあるな……」と感じていた俺は衝撃。情けない。

タマちゃん・街灯

2003年5月8日

■今日の朝日のゼロサン時評は「タマちゃんを食べる会」というタイトルの森達也コラム。朝日がよく掲載した、と思えるくらい切れ味鋭い文章。何となくグーグルで「タマちゃんを食べる会」を検索したら40件も出てきた。

■昨夜コンビニで。レジのわきに「お客さまへの接客でたいへん失礼がありまことに申し訳ございません。店員教育を徹底し以後は失礼のないよう……」云々という貼り紙があった。想像するに、どっかのバカがアルバイトの店員に腹を立てて、匿名で店長に講義の電話でもしたんだろう。前にも近所で似たような貼り紙を目にした。民家の塀の中に木が立っていて、その枝が街灯の光を遮っていた。その家の玄関には「付近の住民みんなが迷惑してますのですぐに枝を切ってください」という紙が貼られていた。もちろん匿名である。そのみんなの中に、俺も入れられてるのか、と思うと非常に腹立たしくなった。

■めちゃんこ忙しい。

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