なんか池波正太郎っぽいので、「そば屋で一杯」というのにずっと憧れていたのだが、自宅近くにまたまた感じの良いそば屋を発見、ついに夢を叶えた。いたわさ、貝柱の煮付け、せいろ、生ビールでしめて1650円。値段も良心的である。カウンター席の前に水が流れており、イカダみたいなのに乗って注文品が手元に届くという仕組み。おもしろい。味もうまかったです。
10月12日の日記
2006年10月12日いよいよ今日、発表か。
どきどきどき。
わくわくわく。
何のことかわからない?
夜のニュースを楽しみに待ちましょう。
「ひとりでこつこつ」を、誰に頼まれたわけでもなくずーっと続けて、それが世界に認められる。
すてきだ。
みならおう。
どきどきどき。
わくわくわく。
何のことかわからない?
夜のニュースを楽しみに待ちましょう。
「ひとりでこつこつ」を、誰に頼まれたわけでもなくずーっと続けて、それが世界に認められる。
すてきだ。
みならおう。
北朝鮮の核実験。
何だか真珠湾直前の日本の状況に似ている。
あまり追いつめて暴発しないといいが。
北朝鮮に親戚がいる友人と以前話していたら、
「逆から見ると、いろいろ違って見えるんですよね」
と、ぽつりもらしていた。
何だか真珠湾直前の日本の状況に似ている。
あまり追いつめて暴発しないといいが。
北朝鮮に親戚がいる友人と以前話していたら、
「逆から見ると、いろいろ違って見えるんですよね」
と、ぽつりもらしていた。
古い友人から電話があった。
「おお、シゲ○じゃないか、久しぶりだなあ」
「よお、元気?」
「元気だよ。どうした」
「今度、結婚するんだよ」
「おおお、おめでとう。良かったなあ」
「ありがとう」
「お相手はいくつ?」
「えーと、21歳」
「21歳!?」
「うん、えへへ」
何がえへへだコンチクショウ。
加藤、24歳で自慢してる場合じゃないぞ。
「おお、シゲ○じゃないか、久しぶりだなあ」
「よお、元気?」
「元気だよ。どうした」
「今度、結婚するんだよ」
「おおお、おめでとう。良かったなあ」
「ありがとう」
「お相手はいくつ?」
「えーと、21歳」
「21歳!?」
「うん、えへへ」
何がえへへだコンチクショウ。
加藤、24歳で自慢してる場合じゃないぞ。
朝から六本木ヒルズで打ち合わせ。
アイスコーヒーが一杯680円もしやがった。
ぼったくりビル。
頭に来たので「六本木ヒルズ 怪談」とかいろいろ検索。
やっぱり因縁浅からぬ場所みたい。
アイスコーヒーが一杯680円もしやがった。
ぼったくりビル。
頭に来たので「六本木ヒルズ 怪談」とかいろいろ検索。
やっぱり因縁浅からぬ場所みたい。
『ねじまき鳥クロニクル』を読む。
感想を書くのが難しい。
優れた小説はすべて、読者の心になにがしかの変容をもたらす。
その意味で、この小説が残した「ざらり」とした感覚は、これまでに味わったことが無いものであった。
「面白いか」と問われれば、「圧倒的に面白い」と答えよう。
しかし、万人におすすめはしない。
前々から思っていたが、この小説の作者は、かなり「邪悪」な人だと思う。
万人の心にその「邪悪さ」が眠っているからこそ、世界中の人がこの小説家の本を読むのだろう。
感想を書くのが難しい。
優れた小説はすべて、読者の心になにがしかの変容をもたらす。
その意味で、この小説が残した「ざらり」とした感覚は、これまでに味わったことが無いものであった。
「面白いか」と問われれば、「圧倒的に面白い」と答えよう。
しかし、万人におすすめはしない。
前々から思っていたが、この小説の作者は、かなり「邪悪」な人だと思う。
万人の心にその「邪悪さ」が眠っているからこそ、世界中の人がこの小説家の本を読むのだろう。
10月2日の日記
2006年10月2日やんだと思ったら、また雨が降ってきやがった。
この世で気分が悪いことは多々あれど、革靴に雨がしみ通って靴下が濡れるより気が滅入ることはそうない。
雨やめよ馬鹿。
と、思ったら、俺の靴が磨り減り過ぎて、靴底に穴が開いていたことが発覚。
靴を買わなければ。
あーあ。
革靴なんてシロモノを買うのは、もうこれで最後にしたいものだ。
この世で気分が悪いことは多々あれど、革靴に雨がしみ通って靴下が濡れるより気が滅入ることはそうない。
雨やめよ馬鹿。
と、思ったら、俺の靴が磨り減り過ぎて、靴底に穴が開いていたことが発覚。
靴を買わなければ。
あーあ。
革靴なんてシロモノを買うのは、もうこれで最後にしたいものだ。
10月2日の日記
2006年10月2日昼飯を食おうと近所を自転車でぶらぶらしていたら、感じの良い喫茶店があったので入ってみる。
あいにくランチが終わっていたので、コーヒーを注文した。
ふと壁を見ると、猫の写真がたくさん貼ってある。
席を立ちじっと眺めていたら、店主が「この近所の猫なんですよ」と話しかけてきた。
私はリュックからカメラを取り出した。
「僕もこの辺りの猫の撮影を始めたところなんです」
「同好の士、ですね」と店主の顔がほころんだ。
類は友を呼ぶ。良い猫写真が撮れたら壁に貼ってもらえることに。がんばろう。
引っ越してから新聞をとっていない。
とらなくても、まったく困らないことに気づいた。
むしろ、ゴミが出なくていい。
しばらくとらないことにしよう。
精神衛生上も、良いような気がするし。
あいにくランチが終わっていたので、コーヒーを注文した。
ふと壁を見ると、猫の写真がたくさん貼ってある。
席を立ちじっと眺めていたら、店主が「この近所の猫なんですよ」と話しかけてきた。
私はリュックからカメラを取り出した。
「僕もこの辺りの猫の撮影を始めたところなんです」
「同好の士、ですね」と店主の顔がほころんだ。
類は友を呼ぶ。良い猫写真が撮れたら壁に貼ってもらえることに。がんばろう。
引っ越してから新聞をとっていない。
とらなくても、まったく困らないことに気づいた。
むしろ、ゴミが出なくていい。
しばらくとらないことにしよう。
精神衛生上も、良いような気がするし。
俺がもし今から商売を始めるとするなら、うちの会社の近くに弁当屋を出す。
500円でちゃんとしたおかずがついて、野菜なんかもきっちり入っていて、まともな梅干しと漬け物がついた弁当。
原料費は150円くらいにおさえられるはずだ。
大繁盛間違いない。
そう夢想するくらい、いまの勤め先のまわりの昼飯事情がひどい。
「最低」といっても過言じゃない。
ここはもしかすると、日本で最も貧しい場所かもしれない。
500円でちゃんとしたおかずがついて、野菜なんかもきっちり入っていて、まともな梅干しと漬け物がついた弁当。
原料費は150円くらいにおさえられるはずだ。
大繁盛間違いない。
そう夢想するくらい、いまの勤め先のまわりの昼飯事情がひどい。
「最低」といっても過言じゃない。
ここはもしかすると、日本で最も貧しい場所かもしれない。
9月27日の日記
2006年9月27日昨夜。
地元でちょっと大通りから外れたところにある焼鳥屋に入った。
店主の親父が一人。客はゼロ。生ビールと焼き鳥盛り合わせを頼む。
ビールが出てきて、一口飲んだら、味がおかしい。
カブトムシのえさの匂いがする。
端的に言えば、腐っている。腐った生ビールを飲んだのは初めてだ。
「ちょっとこれ、味が変なんですけど」
親父は無言でコップにビールを注ぎ、一口含む。
ぺっと吐き出し、すみませんとも言わず、ビールの樽を換えた。
「はい」と言って俺にビールを差し出す。
おそらく一度もビールサーバーの洗浄をしていないのだろう。
どこかで菌が繁殖しているに違いない。
新しく出てきたビールもかすかに臭い。
焼酎なら腐ることはないだろうと思い、焼酎ロックを頼む。
焼き鳥が出てきた。匂いを嗅ぐ。腐ってないことを確認し、口に運ぶ。
レバーは古そうだったので残した。
「お会計」というと、「2千円」とのこと。100円高い。
無言で払って店を出た。
こんなどうしようもない飲食店が、つぶれずにやって行けるのが不思議だ。
引っ越し前の土地ではあり得ないな。暴動が起きるぞ。
店探索の道もときに厳しい。
地元でちょっと大通りから外れたところにある焼鳥屋に入った。
店主の親父が一人。客はゼロ。生ビールと焼き鳥盛り合わせを頼む。
ビールが出てきて、一口飲んだら、味がおかしい。
カブトムシのえさの匂いがする。
端的に言えば、腐っている。腐った生ビールを飲んだのは初めてだ。
「ちょっとこれ、味が変なんですけど」
親父は無言でコップにビールを注ぎ、一口含む。
ぺっと吐き出し、すみませんとも言わず、ビールの樽を換えた。
「はい」と言って俺にビールを差し出す。
おそらく一度もビールサーバーの洗浄をしていないのだろう。
どこかで菌が繁殖しているに違いない。
新しく出てきたビールもかすかに臭い。
焼酎なら腐ることはないだろうと思い、焼酎ロックを頼む。
焼き鳥が出てきた。匂いを嗅ぐ。腐ってないことを確認し、口に運ぶ。
レバーは古そうだったので残した。
「お会計」というと、「2千円」とのこと。100円高い。
無言で払って店を出た。
こんなどうしようもない飲食店が、つぶれずにやって行けるのが不思議だ。
引っ越し前の土地ではあり得ないな。暴動が起きるぞ。
店探索の道もときに厳しい。
安倍さんが首相になった。
俺の知人友人、70歳から25歳までの男女に聞いてみても、「支持する」という人が一人もいない。
まことに不思議だ。
それとも俺が、社会的に異常でマイノリティの階層に属しているのだろうか。
「心の底から安倍さんを支持します」という人に、出会ったことがない。
まあ、出会いたくもないが。
俺の知人友人、70歳から25歳までの男女に聞いてみても、「支持する」という人が一人もいない。
まことに不思議だ。
それとも俺が、社会的に異常でマイノリティの階層に属しているのだろうか。
「心の底から安倍さんを支持します」という人に、出会ったことがない。
まあ、出会いたくもないが。
9月25日の日記
2006年9月25日近況。
・全身筋肉痛。駅の階段をのぼるのも一苦労。久しぶりにジムに行ったところ、この1年間で3割方体力が落ちていた。その冷厳な事実を認めたくないがため、しゃかりきになって運動した結果、地獄のような筋肉痛に襲われた。年寄りの冷や水。ぼちぼちリハビリしよう。
・すっかりカメラおじさんになった。撮影したフィルムを近所のDPEに出すと、1時間くらいでできあがる。楽しい。30年前のカメラなのに、これがきれいに写るのですよ。もうビックリです。オレ、カメラマンになれば良かったかもしれない。主な撮影対象は、猫です、猫。
・うちの近くのパン屋が激ウマ。焼きたて食ったら驚いた。とくにレーズンパンがうますぎる。1個50円。焼きたてのパンと99円ショップでヨーグルトとパパイヤとかキウイとか買ってきて毎朝食ってる。健康的だ。
・朝の四時半に目が覚めて、テレビを点けたら、中田有紀さんというアナウンサーが出演していて、「なんたらキレイな人なんだ。よし、この人に注目しよう」と今朝決意した。
・全身筋肉痛。駅の階段をのぼるのも一苦労。久しぶりにジムに行ったところ、この1年間で3割方体力が落ちていた。その冷厳な事実を認めたくないがため、しゃかりきになって運動した結果、地獄のような筋肉痛に襲われた。年寄りの冷や水。ぼちぼちリハビリしよう。
・すっかりカメラおじさんになった。撮影したフィルムを近所のDPEに出すと、1時間くらいでできあがる。楽しい。30年前のカメラなのに、これがきれいに写るのですよ。もうビックリです。オレ、カメラマンになれば良かったかもしれない。主な撮影対象は、猫です、猫。
・うちの近くのパン屋が激ウマ。焼きたて食ったら驚いた。とくにレーズンパンがうますぎる。1個50円。焼きたてのパンと99円ショップでヨーグルトとパパイヤとかキウイとか買ってきて毎朝食ってる。健康的だ。
・朝の四時半に目が覚めて、テレビを点けたら、中田有紀さんというアナウンサーが出演していて、「なんたらキレイな人なんだ。よし、この人に注目しよう」と今朝決意した。
眞鍋嬢、カラカラについて。
2006年9月21日うーむ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060921-00000011-dal-ent
眞鍋嬢、ここのキャラクターやってるんだから、自分で利用してみればいいと思うのだが…。
http://onet.seesaa.net/archives/20060401.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060921-00000011-dal-ent
眞鍋嬢、ここのキャラクターやってるんだから、自分で利用してみればいいと思うのだが…。
http://onet.seesaa.net/archives/20060401.html
頭の中がカメラのことで一杯だ。
久々に夢中になれるものを見つけてしまった感がある。
いますぐオレはzuikoの焦点距離28mmレンズを手に入れなければならない。
ネット検索しまくった結果、9800円〜18000円で入手できることが判明した。
自宅近くの中古カメラ屋にも問い合わせのメールを送ったところ、多数の交換レンズ在庫があるとのこと。
「今度の日曜日に行きます。マニュアルカメラについて色々教えてください」と返事。
そしてシンクロニシティというべきか。
昨夜、家の近くにある、たまたま初めて入った飲み屋で、モデル撮影を趣味としているオジサンと仲良しになってしまった。
「オリンパスOM-1を使ってます」と言ったところ、「いいね。うん、それは見込みがある」とのこと。
「今度モデル撮影に誘いますよ」と言われた。
オレはやばい世界に足を踏み入れているのだろうか。
久々に夢中になれるものを見つけてしまった感がある。
いますぐオレはzuikoの焦点距離28mmレンズを手に入れなければならない。
ネット検索しまくった結果、9800円〜18000円で入手できることが判明した。
自宅近くの中古カメラ屋にも問い合わせのメールを送ったところ、多数の交換レンズ在庫があるとのこと。
「今度の日曜日に行きます。マニュアルカメラについて色々教えてください」と返事。
そしてシンクロニシティというべきか。
昨夜、家の近くにある、たまたま初めて入った飲み屋で、モデル撮影を趣味としているオジサンと仲良しになってしまった。
「オリンパスOM-1を使ってます」と言ったところ、「いいね。うん、それは見込みがある」とのこと。
「今度モデル撮影に誘いますよ」と言われた。
オレはやばい世界に足を踏み入れているのだろうか。
雑感を思いつくまま。
・自民党が新庄に出馬を打診したそうですが、国民をなめきってますね。「新庄人気あっから出馬させればバカが投票するんじゃねえの。ケケケ」てな感じでしょうか。第一、新庄に対しても失礼だよ。
・安倍晋三さんが首相になるんですかね。なんかいやだなあ。妙に張り切ってるところがいやだ。
・タイでクーデターが起きたと朝のニュースで知る。すげえな。血が流れないことを祈る。
・中古カメラにすっかり夢中です。カメラおじさんになります。マニュアルで絞りとシャッタースピードを調整するのだが、慣れると面白いことこの上なし。現像に出したフィルムを受け取るときのドキドキ感は、デジカメでは味わえないものがあります。
・「男はみんな、インキン」という名言を友人のTが言った。
・水虫を根治させます。今日、薬を買おう。
・自民党が新庄に出馬を打診したそうですが、国民をなめきってますね。「新庄人気あっから出馬させればバカが投票するんじゃねえの。ケケケ」てな感じでしょうか。第一、新庄に対しても失礼だよ。
・安倍晋三さんが首相になるんですかね。なんかいやだなあ。妙に張り切ってるところがいやだ。
・タイでクーデターが起きたと朝のニュースで知る。すげえな。血が流れないことを祈る。
・中古カメラにすっかり夢中です。カメラおじさんになります。マニュアルで絞りとシャッタースピードを調整するのだが、慣れると面白いことこの上なし。現像に出したフィルムを受け取るときのドキドキ感は、デジカメでは味わえないものがあります。
・「男はみんな、インキン」という名言を友人のTが言った。
・水虫を根治させます。今日、薬を買おう。
植草教授の件をニュースで見て、「彼は本当に女子高生の体に触りたかったのだろうか?」と思った。
「当たり前だろ。実際触ってんじゃんか」
仰る通りである。報道によれば自宅にはそのテのビデオやらなにやらもたくさんあったと仄聞する。植草教授の性的嗜好は個人的なことなので余人がどうこう言うことではないが、その欲望の成就のために不適切な手段をとったことについては相応の社会的制裁を受けねばなるまい。
しかしちょっと待って欲しい。植草教授はまがりなりにも日本の最高学府を出た、かつては気鋭の経済学者である。欲望に素直に従った行動から得られるメリットと、その行動が露見した際のデメリットを比較勘案した場合に、「割に合わない」という答えを出す程度の頭脳は当然持っていたと考えるのが自然だ。
この事件は植草教授の「自傷行為」なのではあるまいか。だとすれば自らを破滅の淵に追い込まねばならぬほど彼を追いつめていたものが何なのか、それを明らかにして欲しいと思う。
「当たり前だろ。実際触ってんじゃんか」
仰る通りである。報道によれば自宅にはそのテのビデオやらなにやらもたくさんあったと仄聞する。植草教授の性的嗜好は個人的なことなので余人がどうこう言うことではないが、その欲望の成就のために不適切な手段をとったことについては相応の社会的制裁を受けねばなるまい。
しかしちょっと待って欲しい。植草教授はまがりなりにも日本の最高学府を出た、かつては気鋭の経済学者である。欲望に素直に従った行動から得られるメリットと、その行動が露見した際のデメリットを比較勘案した場合に、「割に合わない」という答えを出す程度の頭脳は当然持っていたと考えるのが自然だ。
この事件は植草教授の「自傷行為」なのではあるまいか。だとすれば自らを破滅の淵に追い込まねばならぬほど彼を追いつめていたものが何なのか、それを明らかにして欲しいと思う。
藤原親分の『渋谷』を読む。
電車の待合室に座っていたら、だぼだぼの学生ズボンをはいた高校生二人が目の前に座って、煙草を吸い始めたそうだ。
「俺はヤツらのクチから火のついたタバコをもぎ取って地面に投げ捨てた。ナメられたと感じたからだ。それは良識から来るものじゃない。俺も高校生のときタバコを吸ってたからね。だけど大人の前でこれみよがしには吸わなかった。それは俺にとって自分を維持できるかどうかの死活問題だ。だからタバコひとつでも命がけだよ。俺のテリトリーから外れて遠くで吸ってりゃ勝手にやりなって感じだね」
さらに電車で酔っぱらいが、座ってる親分の膝越しに女性を痴漢しようとしたときは、
「立ち上がって思いっきり右フックを決めた。公憤じゃない。私憤だ。男は前蹴りを入れてきた。騒動になり次の駅で連行され早朝まで事情聴取を受けたよ」
8年前の話である。親分、もう50歳をとっくに過ぎてたはずだ。なかなかこうはなれんよなあ。
電車の待合室に座っていたら、だぼだぼの学生ズボンをはいた高校生二人が目の前に座って、煙草を吸い始めたそうだ。
「俺はヤツらのクチから火のついたタバコをもぎ取って地面に投げ捨てた。ナメられたと感じたからだ。それは良識から来るものじゃない。俺も高校生のときタバコを吸ってたからね。だけど大人の前でこれみよがしには吸わなかった。それは俺にとって自分を維持できるかどうかの死活問題だ。だからタバコひとつでも命がけだよ。俺のテリトリーから外れて遠くで吸ってりゃ勝手にやりなって感じだね」
さらに電車で酔っぱらいが、座ってる親分の膝越しに女性を痴漢しようとしたときは、
「立ち上がって思いっきり右フックを決めた。公憤じゃない。私憤だ。男は前蹴りを入れてきた。騒動になり次の駅で連行され早朝まで事情聴取を受けたよ」
8年前の話である。親分、もう50歳をとっくに過ぎてたはずだ。なかなかこうはなれんよなあ。
昨夜。知人二人と遅い電車に乗り込む。電車内はほどほどの混み具合で、座席もところどころ空いていた。我々の前には、2.5人分くらいの空きスペースがあり、そこに25歳くらいのピンク色のTシャツを着た男が、大股を開いてマンガ雑誌を読みふけっていた。私は「どうぞ」と言って知人二人を座らせた。マンガ男がちょっと席をずらせば、充分に私が座れるスペースができる。当然、そうするだろうと思った。しかし、男は微動だにしない。私の姿などないかのようにマンガを読みふけっている。一駅過ぎたところで、私は少し腹を立て、「すみません」と言って0.5人分くらいのスペースに座った。ちっ、と男が舌打ちをした。こっちの顔を見ている。私も見返す。男はまったく動かない。私はそのまま視線をそらし、知人と会話する。男の体温が脇腹に伝わってくる。私はさらに腰を座席の奥に動かす。男が押し返してくる。こうなったら意地だ。5分ほど気持ち悪い男の体温を感じながら、無視して知人と会話を続ける。男がわざとらしく「あーあ」と言って腰を浮かせ、スペースを作った。「最初からそうしろよ」と心の中で毒づいた。乗り換えの線がある駅に電車が止まり、男は席を立った。私をにらみながら、電車を降りる。私もじっと男の顔を見つめる。なりはでかいが、顔つきが子どものままである。電車のドアが閉まって動き出してからも、男は私をにらみ続けていた。知人二人は何も気づかずに、冗談を言い合っていた。