4月17日の日記

2004年4月17日
・今日も仕事である。疲れた。いま行方不明だった2名も解放との報道をネットで見る。

・覚え書きとして。ここ数日、世論と自分との間に横たわる違和感の原因を考えているうち、「自分はここ1週間、ほとんどの情報を新聞とネットで得ていたからだ」と思い当たった。ニュースが放映している時間に、家に帰れたのは二日ほど。世間の怒りに火をつけた会見を断片しか見ていない。テレビは、分かりやすい。論理より印象、原因より現状、本質より表出を表現するのに最も適したメディアである。本来、「3人の持つ個人的属性(家族・容貌・発言・思想信条など)」は、この問題とは関係が無いはずだ。しかし、世間の批判はそこに集中した。テレビの「わかりやすさ」によって人間を敵か味方かにラベリングする考え方が蔓延しつつある。有田芳生氏は、今日の日記に次のように書いている。

<論理による説得が不能ゆえに自分の気に入らない主張をするメディアにたとえば「イエロージャーナリズム」などというレッテルを貼りつける。言葉の劣化の根拠である劣情の浸透があちこちで進んでいることはもっと検討されていい。人質問題をきっかけにして北朝鮮拉致事件発覚時以上の言葉の劣化があまねく広がっていることこそ危険だ。罵倒、レッテル貼りは論理の敗北である。個人の内面にも浸透する破綻。いま石川啄木が嘆いた時代を上回る「時代閉塞の現状」がある。>

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