今日の日記
2003年11月4日先日の結婚式。三次会も終了し、高校時代の悪友だけで深夜、渋谷の居酒屋で飲んだ。そのときに話に出た、青春時代のエピソード。
俺の友人D、S、Cが、22,3歳のころの話だ。
3人が久々に集まって、麻雀でも打とう、ということになった。
しかし、面子が一人足りない。
そこで、Sの予備校の友人を呼びだそうということになった。
ただ呼んでも面白くない。Sは痩せぎすの男だが、DとCは体がイカつい。
「Dが刑務所から仮出所したばかりのヤクザって設定にしよう。名前はスガワラね。
そんでCはヤク中でスガワラの舎弟ってことにしよう」と決まった。
やがてやってきた予備校生。当時、Cが乗っていたボロ車に乗りこむ。
Dがいきなり予備校生にメンチを切った。
「誰だテメー! 殺されてえのか!」
「まあまあスガワラさん! 俺の友人すから。安心してくださいよ」とS。
「ポリじゃねえのか。おうおうおうおう!スマキにすんぞコラァ」
「違いますって。この人、今日出所してきたばっかで気が立ってるからさ。とりあえず、座席だと危ないから、トランクに乗ってくれ」と言って、ワンボックスカーのトランクに予備校生を押し込めた。
何がなんだかわからない予備校生は、チビりそうな顔をして、ボックスカーのトランクに乗り込んだ。
この時点で、爆笑をそれぞれこらえていたのだが、さらにエスカレートしていく。
車が走り出してしばらく。
Dが口火を切った。
「ケメ子は元気か」
「は、ハイ!元気です」とC。
「新巻じゃけはおくっといたか」
「プ……新巻じゃけですか。い、いえ、送ってません」
「バカ野郎! 表に出ろ!」
「あぶないから、あぶないからスガワラさん、落ち着いて」
「とりあえず、車、止めろ」
車が止まると、スガワラさん(D)は物も言わず、バンッと音を立ててドアを閉め、外に出ていった。
「あ、あっぶねえなースガワラさん。相変わらず」
「す、すみません、何者なんですか、あの人」とトランクから顔を出して予備校生。
「人刺してしばらくムショに入ってたんだけど。あ!戻ってきた」
スガワラさん(D)はコンビニ袋をぶら下げて、車に乗り込んだ。
「取り立てに行ってきた」と言いながら、袋からバナナを取り出し、おもむろに食いだした。
「クァー!シャバに出たらバナナが食いたかったんだ。おめえらも食え。ほら、兄ちゃんも、バナナ、食え」と予備校生にバナナを押しつけた。
また車は走り出す。
スガワラ「……ところで、仮面舞踏会はやったのか」
C「ウプッ。ひ、ひゃい。か、仮面舞踏会ね。や、やりました」
スガワラ「ケメ子は何を着た」
C「えーと、ケメ子さんは、釣りバカの格好をしてました」
スガワラ「バカヤロウ! セーラームーンを着せろって言っといたろこのアホンダラ!降りろテメエ!」
S「危ないから、危ないからスガワラさん、車、蛇行してるから、ヤメテ」
スガワラ「(急に遠くを見て)止めろ。あの家に取り立てに行ってくる」
こんな事を繰り返していたそうだ。
やがて、ガタンッと音がして、車のエンジンからただならぬ音が聞こえてきた。
「なんだなんだ!おい、見てこい」とスガワラ。
ボンネットから煙りが出ている。
車を止めた。
後ろにCが回った。
「スガワラさーん! マフラーが取れましたー!」
この時点で、爆笑が収まらず、バレたそうだ。
その予備校生、最後まで、スガワラさんと呼んでたらしい。
イイ、話だ。
俺の友人D、S、Cが、22,3歳のころの話だ。
3人が久々に集まって、麻雀でも打とう、ということになった。
しかし、面子が一人足りない。
そこで、Sの予備校の友人を呼びだそうということになった。
ただ呼んでも面白くない。Sは痩せぎすの男だが、DとCは体がイカつい。
「Dが刑務所から仮出所したばかりのヤクザって設定にしよう。名前はスガワラね。
そんでCはヤク中でスガワラの舎弟ってことにしよう」と決まった。
やがてやってきた予備校生。当時、Cが乗っていたボロ車に乗りこむ。
Dがいきなり予備校生にメンチを切った。
「誰だテメー! 殺されてえのか!」
「まあまあスガワラさん! 俺の友人すから。安心してくださいよ」とS。
「ポリじゃねえのか。おうおうおうおう!スマキにすんぞコラァ」
「違いますって。この人、今日出所してきたばっかで気が立ってるからさ。とりあえず、座席だと危ないから、トランクに乗ってくれ」と言って、ワンボックスカーのトランクに予備校生を押し込めた。
何がなんだかわからない予備校生は、チビりそうな顔をして、ボックスカーのトランクに乗り込んだ。
この時点で、爆笑をそれぞれこらえていたのだが、さらにエスカレートしていく。
車が走り出してしばらく。
Dが口火を切った。
「ケメ子は元気か」
「は、ハイ!元気です」とC。
「新巻じゃけはおくっといたか」
「プ……新巻じゃけですか。い、いえ、送ってません」
「バカ野郎! 表に出ろ!」
「あぶないから、あぶないからスガワラさん、落ち着いて」
「とりあえず、車、止めろ」
車が止まると、スガワラさん(D)は物も言わず、バンッと音を立ててドアを閉め、外に出ていった。
「あ、あっぶねえなースガワラさん。相変わらず」
「す、すみません、何者なんですか、あの人」とトランクから顔を出して予備校生。
「人刺してしばらくムショに入ってたんだけど。あ!戻ってきた」
スガワラさん(D)はコンビニ袋をぶら下げて、車に乗り込んだ。
「取り立てに行ってきた」と言いながら、袋からバナナを取り出し、おもむろに食いだした。
「クァー!シャバに出たらバナナが食いたかったんだ。おめえらも食え。ほら、兄ちゃんも、バナナ、食え」と予備校生にバナナを押しつけた。
また車は走り出す。
スガワラ「……ところで、仮面舞踏会はやったのか」
C「ウプッ。ひ、ひゃい。か、仮面舞踏会ね。や、やりました」
スガワラ「ケメ子は何を着た」
C「えーと、ケメ子さんは、釣りバカの格好をしてました」
スガワラ「バカヤロウ! セーラームーンを着せろって言っといたろこのアホンダラ!降りろテメエ!」
S「危ないから、危ないからスガワラさん、車、蛇行してるから、ヤメテ」
スガワラ「(急に遠くを見て)止めろ。あの家に取り立てに行ってくる」
こんな事を繰り返していたそうだ。
やがて、ガタンッと音がして、車のエンジンからただならぬ音が聞こえてきた。
「なんだなんだ!おい、見てこい」とスガワラ。
ボンネットから煙りが出ている。
車を止めた。
後ろにCが回った。
「スガワラさーん! マフラーが取れましたー!」
この時点で、爆笑が収まらず、バレたそうだ。
その予備校生、最後まで、スガワラさんと呼んでたらしい。
イイ、話だ。
コメント