携帯を替えまして（その2）
2003年7月7日携帯に光るストラップとかアンテナをくっつけたり、ヒョウ柄にしたりして悦に入っている人をたまに見かけるが、それを見る度に「ヤンキーがシルビアにウィングを装着したり車高を低くしたりするのと同じだね、そんなんで喜んでるやつぁ百姓だよ、ま、俺のような苦み走った二枚目のすることじゃないね」と5年くらい思っていた、が、新しい携帯を持った途端、携帯カスタマイズに対する興味・関心が猛然と湧き起こり、ちょっと古い携帯を持っている人などを見ると、「えー！ チミの携帯にカメラついてないの！？ プ、いや、いいんだけどね。憲法で思想信条の自由は認められてるから。でも、そっか、いまどきカメラ無いんだーへーえ」とかいう意識が天然に湧き起こってくるようになったのである。
そして俺は気づいた。いかんよ。何がいかんって、これまでは、それがしに対して世間の人々がそのような軽蔑の念を持っていたに違いないのである。俺が「携帯カメラ持って喜んでる男なんて唾棄すべき存在だ」などと青筋を立てて言ってるとき、周りの人は「あーあだからこいつはダメなのよ。貧乏なのよ。水虫が治らないのよ」と思っていたのに違いないのである。結果的には、携帯が古かったからモテなかったと断言して良いだろう。
とりあえず手始めに、待ち受け画面は、あざらしの写真にした。それもタマちゃんみたいな小汚いのじゃなくて、雪原の上でつぶらな黒目を輝かせる、カワユイあざらしの写真だ。電車の中で隣り合ったOLが、何気なく俺の手元で開いていた携帯を目にし「あらこの人！ 一見仕事のデキる男風、なのに実は動物好き、そのギャップがたまんないわ、ちょっと、声かけてくれないかしら」という作戦である。つうワケで、電車の中で、隣の男が目をギラギラさせながら、待ち受け画面があざらしの携帯を宙にかざし、じっと見つめてきたら、俺です。
そして俺は気づいた。いかんよ。何がいかんって、これまでは、それがしに対して世間の人々がそのような軽蔑の念を持っていたに違いないのである。俺が「携帯カメラ持って喜んでる男なんて唾棄すべき存在だ」などと青筋を立てて言ってるとき、周りの人は「あーあだからこいつはダメなのよ。貧乏なのよ。水虫が治らないのよ」と思っていたのに違いないのである。結果的には、携帯が古かったからモテなかったと断言して良いだろう。
とりあえず手始めに、待ち受け画面は、あざらしの写真にした。それもタマちゃんみたいな小汚いのじゃなくて、雪原の上でつぶらな黒目を輝かせる、カワユイあざらしの写真だ。電車の中で隣り合ったOLが、何気なく俺の手元で開いていた携帯を目にし「あらこの人！ 一見仕事のデキる男風、なのに実は動物好き、そのギャップがたまんないわ、ちょっと、声かけてくれないかしら」という作戦である。つうワケで、電車の中で、隣の男が目をギラギラさせながら、待ち受け画面があざらしの携帯を宙にかざし、じっと見つめてきたら、俺です。
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