今日の日記

2003年4月16日
■桜の木の下には、新歓コンパらしき学生の集団がすでに陣取っていた。俺達は段ボールハウスと彼らの間にちんまりとシートを敷いた。ほとんどの桜が散っている中、その木だけは豪勢に咲き誇っており、花びらが次々に落ちてくる。公園は子ども連れや太極拳の練習に励む黒人男性やバドミントンに興じる姉妹などで溢れていた。中でも我々の目をひいたのはキャッチボールをする男女だった。年の頃は二十五、六か。女性は本格的なサイドスローで、スピードの乗った球をコントロール良く男の胸もとに投げていた。「ソフトボール経験者かな」「いい球投げますね」「キャッチアンドリリースが早いね」などとどうでも良いことを話しながらビールを飲んだ。「ヨダ、かわいいかどうか偵察に行って来い」「ラジャーです」。ヨダが偵察に行っている間、隣の学生たちを観察する。「男のメガネ率が異様に高いな」「8割超えてますね」「間違いなく体育会系じゃないな」「ブスばっかだし」「うらやましくない」「でも俺らは何者だと思われてるんだろう」「絶対学生には見えないし」「やだなー『何あのヒゲ』とか言われてたら」。ヨダが偵察から戻ってきた。「結構カワイイです」。俄然観察にも熱がこもった。

■話はそこで変わるが、この「意外性」という奴が重要だ。「スカートなのにキャッチボールが本格的」「居酒屋でキャリア風OLが一人エイヒレを肴にビールを飲む」。これに男は弱い。少なくとも俺はかなり弱い。どうでもいいだろうが。

■この後しばらくだらだら飲んでいたのだが、途中で眠くなって寝てしまった。最近、飲むと寝ちゃう。もう年だ。

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