道を歩いていたら「○ラーメン食べておいしくなかったらお金いただきません」というノボリを発見した。すごい自信だ。それだけ味が評価されているのだろう。ちょうど時間もお昼時。俺はその店に入ることにした。店構えは居酒屋風。ちょっとアヤシイが、得てしてこういう所が美味いことを俺は経験的に知っている。店に入る。席につくなりその○ラーメンを頼む。漫画や週刊誌が置いてあるのは普通の中華料理屋と一緒だ。おかしいのは、それが1972年の少年マガジンだったり、1975年の女性自身だったりすることだ。店主の趣味なのだろうか。「空手バカ一代」を読んでいると、○ラーメンが運ばれてきた。まずスープを味わう。まずい。かなり、強烈に不味い。とんこつスープが異様な臭気を放っている。牛乳を拭いた雑巾が数日たって放つような臭いだ。俺は愕然として店主を見た。店主は満面に笑みを浮かべて「うめーだろ!一週間煮込んでるからな」と自信たっぷりに同意を求めてきた。「え、ええ。飲んだことない味がします」。すべて食わないわけにはいかなくなった。フードバトルばりの勢いで完食し、金を払って、店を出た。「まずいよ!こんなラーメン食えるか!」と言えない自分の小ささが悲しくなった。同時に、あのノボリを立て続けられる(=誰からも苦情が出ない)日本は、なんて寛容な国なんだろうと思った。アメリカもみならうべきだ。おなかが痛い。

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