■つらつらと、内省的に。

丸谷才一氏は「文章読本」の最後で、

「記すに値することがあつてはじめて筆をとれ。書くべきこと、語るべきことがあるとき、言葉は力強く流れるだらう」

と語っている。うへえ、参りやした、その通りでござんす、と尻尾を巻いて逃げ出したくなるような至言だけれども、日記というのは毎日書くものであるが故に、なかなか書くことが思い浮かばないこともままある。ましてや、「記すに値する」ことなんて、とてもじゃないが毎日は思いつかない。で、新聞を読んだり、テレビを眺めたりして、何か頭にびびっとくるものが無いか探すのだが、心動かされる出来事なんてそう都合よく起こるはずもない。これまで、天声人語にいちゃもんをつけたこともあるが、毎日何千万人という人が読むコラムを書くというプレッシャーは相当なものだろう。この日記を書くようになって、読むと書くのじゃ大違いだということを腹から納得した。それと、本当は俺、言いたいことなんて何一つないのではないか、と日々、自問自答。

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