お受験狂想曲

2002年10月30日
兄の三歳になる娘が某カトリック系幼稚園を「お受験」した。ものはためしってことで、ほとんど記念受験感覚で受けたそうなんだけど、周りの親子連れにびっくりしたそうだ。まず子どもが違う。俺の姪のほかはみんな親を「お父さま」「お母さま」と呼ぶ。三歳児がですよ。で、親も面接されるのだが、シスターが「お父様はこれまで聖書をお読みになったことはございますか?」なんて聞くんだって。俺の兄は「え、ええもちろん、学生のときに」なんて適当に切り抜けようとしたんだが、シスターもぬかりない。「ご記憶に残った章はありますか?」と追い打ちをかける。“野郎……”とうろたえたが、“そうだ、確か『北斗の拳』にユダって裏切り者がいたな…”と思い出し「は、はい、とくにユダの卑劣さには激しい怒りを覚えました」なんつって誤魔化した。もちろん読んでないのバレバレ。娘は娘で面接中あたりを走り回るわ隣の子を叩いて泣かすわもう兄夫婦はうつむきっぱなし。無表情に「帰りたい…帰りたい」と呟くのみ。落ちましたよ。でも落ちて良かったね。だいたい三歳児に「お母様」って呼べと教育する親が気に入らない。いまや偏差値高い大学出たってリストラで首つる世の中なのに、わざわざ高い金払ってそんなイヤミなガキと親の集団に入ることはないよ、と兄を慰めた。

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